宿名をGoogleで検索したとき、地図と一緒に表示される住所、電話番号、写真、公式サイトなどを管理する仕組みがGoogleビジネスプロフィールです。
ここに古い電話番号や違う地図位置が残ると、公式サイトが正しくても宿泊者は迷います。一方、検索対策を意識して宿名へ地域名や宣伝文句を足したり、確認せずに営業時間を変えたりすると、新しい食い違いを生みます。
この記事では、ITに不慣れな宿主さんを想定し、宿が管理権限を持つ、現在の表示を記録する、公式情報と照合する、一項目ずつ変更するという順番で説明します。
最初に知っておきたいこと
Googleビジネスプロフィール、宿の公式サイト、予約システムは別々の仕組みです。一か所を変更しても、ほかが自動で同じ内容になるとは限りません。
| 表示場所 | 主な役割 | 主な管理先 |
|---|---|---|
| Googleビジネスプロフィール | 検索・地図上の基本情報、写真、クチコミ等 | Google検索・Googleマップ |
| 宿の公式サイト | 宿が正式に案内する客室、滞在、規約等 | WordPress・制作会社 |
| 公式予約システム | 日程、在庫、料金、予約手続き | 予約サービス |
| OTA | OTA内の商品、在庫、料金、条件 | 各OTA・サイトコントローラー |
| Google上のホテル料金・予約リンク | 料金、空室、予約先 | 連携する予約・Hotel Center関係のサービス |
特に、プロフィールの「ウェブサイト」と、ホテル検索に出る料金・予約リンクを同じものだと考えないでください。Googleは、2025年7月30日以降、ビジネスプロフィールから宿泊料金を直接入力する従来方式ではなく、対応パートナーとの連携が必要になると案内しています。
1. 宿が管理権限を持っているか確認する
宿名でGoogle検索し、自分が管理に使うGoogleアカウントでプロフィールを開きます。編集項目が表示されない場合は、未ログイン、別アカウント、オーナー確認前、または別の人が管理している可能性があります。
管理の基本方針は次のとおりです。
- 宿が継続して管理できるGoogleアカウントをメインのオーナーにする
- 制作会社や担当者は、それぞれのGoogleアカウントで招待する
- パスワードを共有しない
- 日常更新だけの担当者へ、不要なオーナー権限を渡さない
- 退職者や契約終了した制作会社の権限を見直す
- Googleアカウントへ2段階認証と復旧手段を設定する
Googleの説明では、オーナーはユーザーの追加・削除やプロフィール削除を含む強い権限を持ち、管理者は日常的な情報編集などを行えます。宿がオーナー権限を保ち、制作会社へ管理者権限を付ける構成が一例です。
他の人が管理している場合
勝手に重複プロフィールを作らず、Googleの正式な「オーナー権限をリクエスト」する手順を使います。昔の制作会社や前の経営者が管理している場合は、契約と事業継承の状況も確認してください。
2. 変更前の状態を記録する
変更前に、ログインしていないブラウザとスマートフォンから現在の表示を確認します。
- 宿名
- 主カテゴリと補助カテゴリ
- 住所と地図上のピン
- 電話番号
- ウェブサイトURL
- チェックイン・チェックアウト時刻
- 表示されている営業時間
- 写真
- 設備・サービス
- 料金・予約リンクの提供元
- 質問と回答、クチコミへの返信
画面全体のスクリーンショットと確認日を保存します。ただし、Googleアカウント名、メールアドレス、非公開の管理情報が写った画像を公開記事やAIの会話へ貼らないでください。
宿サイト、予約システム、OTA、Googleマップの各URLを一つの確認表へ並べると、食い違いを見つけやすくなります。OTAと公式サイトの案内を一致させる方法も併用してください。
3. 優先して照合する基本情報
宿名
ビジネス名には、看板、ウェブサイト、印刷物などで実際に使う名称を登録します。検索されたい地域名、キャッチコピー、電話番号、不要なキーワードを付け足す場所ではありません。
屋号変更をした場合は、公式サイト、予約先、看板、SNS、観光協会の案内との関係も確認します。表記ゆれがある場合は、どれを正式名称とするか宿内で決めます。
住所と地図の位置
住所の文字が合っていても、地図のピンが隣の建物や裏道にある場合があります。
- 施設入口へ正しく到着できるか
- 車と徒歩で案内先が異ならないか
- 山道、私道、冬季閉鎖などを公式サイトで補足しているか
- 駐車場が離れている場合、宿本体と混同していないか
- 同じ敷地の飲食店や日帰り施設と重複していないか
ナビの案内が危険な細道へ入る場合は、プロフィールだけで解決しようとせず、公式サイトのアクセスページと予約確認メールに安全な経路を掲載します。
電話番号
宿泊者が実際に連絡できる番号を登録します。
- 営業中に応答できるか
- 古い固定電話や退職者の携帯番号ではないか
- 公式サイトと予約確認メールに同じ番号があるか
- 電話受付時間を別途案内しているか
- 緊急連絡先を一般公開してよいか
緊急時専用の非公開番号を、検索表示用の番号へ置き換えないでください。
営業時間とチェックイン時刻
宿泊施設の営業時間を、単純にチェックイン可能時間と同じだと決めつけないようにします。フロント対応時間、電話受付時間、チェックイン・チェックアウト、飲食部門、日帰り営業は意味が異なります。
画面にある項目だけで伝えきれない場合は、公式サイトの「宿泊案内」「よくある質問」「アクセス」に詳しい条件を書き、プロフィールから公式サイトへ到達できるようにします。臨時休館や災害時は、予約済みの宿泊者への直接連絡を優先します。
公式サイトURL
トップページか、宿の全体像と予約入口が分かる正式なHTTPS URLを登録します。
- 古いドメインや制作会社の仮URLではない
- スマートフォンで開ける
- セキュリティ警告が出ない
- リダイレクトを何度も繰り返さない
- 宿名、住所、電話番号が確認できる
- 予約ページへ迷わず進める
URLへ計測用パラメータを付ける場合は、個人情報を含めず、リンク切れと表示速度を確認します。計測方法が分からなければ、まず正式URLを登録するだけで構いません。
4. ホテルの料金・予約リンクを別に確認する
Google検索やマップの宿泊施設表示では、複数の予約会社の料金と、公式サイト向けの予約リンクが表示される場合があります。これは通常のプロフィール編集だけで完結せず、予約エンジン、中央予約システム、対応パートナーなどから送られる情報が関係します。
確認するときは、実際の日付と人数を選びます。
- 宿泊日と人数が予約先へ引き継がれるか
- 販売中の客室と料金が表示されるか
- 税・サービス料を含む条件が予約画面と矛盾しないか
- 公式リンクが本当に宿の予約ページへ進むか
- 古い予約システムや契約終了したOTAが残っていないか
- 満室と連携停止を混同していないか
プロフィールに表示される通常のウェブサイトURLを変えても、料金一覧の提供元が切り替わるとは限りません。予約システム会社へ「Googleの無料予約リンク・料金連携に対応しているか」「連携停止時の問い合わせ先はどこか」を確認します。
予約エンジン・サイトコントローラー・PMSの違いを理解すると、どの会社へ問い合わせるべきか判断しやすくなります。
5. 一項目ずつ変更して公開表示を確認する
Google検索またはGoogleマップでプロフィールを開き、「プロフィールを編集」から対象項目を変更します。画面や利用できる機能は端末、地域、業種によって異なる場合があります。
一度に大量変更すると、どの変更が反映されなかったか分かりにくくなります。緊急性がなければ次の順番で進めます。
- 住所・地図位置・電話など、到着と連絡に関わる情報
- 正式な宿名と公式サイトURL
- チェックイン等の宿泊属性
- 設備、サービス、説明
- 写真
- 料金・予約リンクの連携先確認
保存直後の管理画面だけで完了とせず、反映後にログアウト状態のGoogle検索・Googleマップ、スマートフォン、公式サイト、予約画面を確認します。変更内容はGoogleによる審査や別情報源との照合で、すぐ反映されない場合があります。
写真を更新するときの注意
写真は現在の宿泊体験と一致させます。
- 改装前の客室を代表写真にしない
- 食事写真は対象プランや季節が分かるようにする
- 看板猫の在籍・休養・代替わりを反映する
- 宿泊者やスタッフの顔は同意を確認する
- 第三者が撮影した写真を許可なく再投稿しない
- 不正確な利用者投稿を、自館の写真として扱わない
利用者が投稿した写真は宿が自由に削除できるとは限りません。ポリシー違反が疑われる場合は、Googleの正式な報告手順を使います。
AIにできること・任せないこと
AIは、公開情報の読み取り、媒体ごとの比較表、変更候補、確認手順、制作会社への問い合わせ文を作れます。ただし、AIへGoogleアカウントのパスワード、2段階認証コード、非公開の予約データを渡してはいけません。
オーナー権限の譲渡、プロフィール削除、宿名・住所の確定、料金や予約先の変更は、人が対象を確認して判断します。
公開情報を照合する依頼文
宿の公式サイト、Google検索・Googleマップで一般公開されている情報、公式予約ページを比較してください。
確認項目:
- 宿名
- 住所と地図位置
- 電話番号
- 公式サイトURL
- チェックイン・チェックアウト
- 予約先URL
条件:
- ログインや設定変更はしない
- 検索結果の要約だけでなく、各公開ページを確認する
- 一致、不一致、未確認に分ける
- 不一致を自動修正せず、変更候補と確認先を示す
- 個人情報やGoogleアカウント情報を求めない
制作会社・予約会社への確認文を作る
Google上の宿泊料金・予約リンクについて、予約システム会社へ送る確認文を作ってください。
確認したいこと:
- 現在の情報提供元
- Googleの無料予約リンクへの対応
- 宿泊日・人数・料金・空室の連携範囲
- 公式予約リンクの行き先
- 古い連携を停止する手順
- 障害時の連絡先
契約名やURLが不明な箇所は推測せず、記入欄にしてください。
月1回と変更時のチェックリスト
- 宿がメインのオーナー権限を保持している
- 不要になったオーナー・管理者が残っていない
- Googleアカウントの2段階認証と復旧手段が使える
- 宿名、住所、地図位置、電話番号が公式サイトと一致する
- 電話受付とチェックイン時間を混同していない
- 公式サイトURLがHTTPSで正常に開く
- 予約リンクで実際の日付と人数を選んで確認した
- 古い予約サービスやOTAへ移動しない
- 客室、設備、食事、看板猫の写真が現在情報と一致する
- 臨時休館や重要変更を予約済みの宿泊者へ直接案内した
- 変更前後の画面、変更日、担当者、確認結果を記録した
Googleビジネスプロフィールは、情報を一度入力して終わるページではありません。公式サイトや予約先を変更した日、営業時間や設備が変わった日、制作会社との契約が終わった日に、同じ確認表を使って見直す仕組みにします。
宿泊者から寄せられた意見へ対応するときは、宿のGoogleクチコミへAIで返信する方法で、事実確認、個人情報、低評価や違反報告の判断を確認してください。
参考情報
- ビジネスプロフィールを編集する(Google)
- ビジネスプロフィールのオーナーと管理者を管理する(Google)
- ビジネスプロフィールのオーナー権限をリクエストする(Google)
- Googleビジネスプロフィールを保護する(Google)
- ホテルオーナー向けGoogleのビジネス機能スタートガイド(Google)
- 客室料金と空室状況を追加・管理する際のよくある質問(Google)
※画面名、利用できる項目、ホテル料金・予約リンクの連携条件は変更されることがあります。この記事は2026年8月19日にGoogle公式情報を確認しました。

