宿主さんのためのCodex・Claude Code相談入門|曖昧な悩みから始める方法

IT初心者の宿主がAIとの対話を通じて曖昧な悩みを現状整理、範囲、選択肢、承認、確認の順に具体化するイラスト AIサイト管理

「ホームページを良くしたいけれど、何を頼めばよいか分からない」「予約システムが古い気がする」「最近、検索から見つけてもらえていない気がする」。この程度の相談から始めて構いません。

CodexやClaude Codeを使うために、最初から専門用語を覚えたり、完璧な指示書を書いたりする必要はありません。宿主さんが知っている現場の事情と、AIが調べられるサイトの情報を、会話で少しずつ組み合わせるのが基本です。

ただし、CodexやClaude Codeは一般的なチャットAIと違い、設定によってはファイルを読み、コマンドを実行し、サイトを変更できます。相談、調査、実装のどこまでを許可するかは毎回伝えます。

結論:最初は普段の言葉で話す

最初の一文は、次のようなもので十分です。

宿のホームページを改善したいのですが、何から始めればよいか分かりません。
現在のサイトを調べ、先に確認したいことを質問してください。
今回は調査と相談だけにし、まだファイルや本番サイトは変更しないでください。

AIから質問が返ってきたら、分かる範囲で答えます。分からないものは「不明」「制作会社へ確認中」「どこを見れば分かるか教えて」と伝えます。推測で埋める必要はありません。

相談前に知っておきたい違い

チャットで答えるだけとは限らない

CodexとClaude Codeは、開いている作業用フォルダのファイルを調べたり、許可された操作を実行したりできます。そのため「どう思う?」という相談と「直して」という実装を分けることが重要です。

AIは宿の現場を自動では知らない

AIは公開サイトやファイルを読めても、次のことは宿主さんから聞かなければ分かりません。

  • 実際の客室数と販売している部屋
  • 電話・OTA・公式サイトの予約割合
  • 現場で多い問い合わせ
  • 看板猫の現在の過ごし方
  • 予算、期限、人手
  • 残したいサービスや制作会社との契約
  • 公開してよい情報と非公開情報

AIの提案がずれていたら、宿主さんの説明不足ではなく、会話で前提を足す機会です。

相談時に伝える五つの項目

すべてを一度に書けなくても構いません。

項目 伝える内容
目的 何を良くしたいか 予約前の電話を減らしたい
現状 今どうなっているか WordPressらしいが管理会社は不明
制約 守りたい条件 月額を増やさない、予約画面は触らない
依頼範囲 どこまで進めるか 今日は調査と提案まで
完了条件 何が分かれば終わりか 優先順位と次に確認する相手が分かる

分からないことも情報になる

サーバーがレンタルサーバーかVPSか分かりません。
パスワードなどを表示せず、作業用フォルダの資料から確認できる範囲を調べてください。
確認できなければ、契約書のどの項目を見ればよいか教えてください。

このように頼めば、AIが勝手に前提を決めることを防げます。

会話を六つの段階に分ける

1. 悩みを話す

専門用語へ言い換えず、宿泊者や宿主さんの困りごとを伝えます。

宿泊者から「駐車場が分からない」という電話が多いです。
ホームページで改善できることを相談したいです。

2. 現状を調べてもらう

公式サイトの駐車場案内、アクセスページ、予約前に見える場所を調べてください。
今回は読み取りと報告だけにしてください。

現在の文章、リンク、スマートフォン表示、OTAとの違いなど、根拠を付けて報告してもらいます。

3. 選択肢を比べる

改善案を三つに絞り、宿泊者への分かりやすさ、作業量、費用、更新のしやすさで比較してください。

最初から一案に決め打ちせず、簡単な修正と大きな改修を分けます。

4. 宿の条件を追加する

制作会社へ毎回依頼するのは難しいです。
宿側で文章と写真を更新できる案を優先してください。
地図サービスと予約システムは変更しません。

提案を見た後で条件を足して構いません。

5. 計画または下書きを作る

一番小さな変更案で、修正するページと文章案を作ってください。
まだ本番へは反映せず、変更箇所と確認方法を示してください。

画面や原稿を見て、表現、対象、公開範囲を人が確認します。

6. 承認した範囲だけ実行・確認する

確認した文章案を、指定した1ページだけに反映してください。
変更前にバックアップと戻し方を確認してください。
反映後はPCとスマートフォンで表示し、リンク先も確認して報告してください。

調査から実装までを一度に許可せず、判断点で止めます。

AIへ質問してもらう

宿主さんだけが質問を考える必要はありません。

この相談を進めるために必要な質問を、重要な順に5問までしてください。
IT用語には短い説明を付け、私が確認できる画面や書類も教えてください。
一度にすべて聞かず、回答によって次の質問を変えてください。

質問が多すぎる場合は、「今決めないと次へ進めない質問だけ」「宿主が答えるものと制作会社へ聞くものを分けて」と頼めます。

回答が難しいときの聞き返し方

AIの説明が分からないまま承認しません。

用語を言い換えてもらう

「DNS」と「サーバー」の違いを、宿の住所と建物に例えて説明してください。
今の作業で私が判断する点だけを最後にまとめてください。

選択肢を表にしてもらう

案Aと案Bを、初期費用、月額、宿側の作業、障害時の対応、解約のしやすさで比較してください。
確認できない項目は未確認と書いてください。

結論の根拠を聞く

その提案を選んだ根拠を、確認したファイルまたは公式URLとともに示してください。
推測と確認済みの事実を分けてください。

実行前の変化を聞く

実行すると、何が変更され、何は変更されませんか。
失敗した場合の影響、止める条件、元へ戻す方法を説明してください。

会話の途中で方向を変えてよい

次のような短い指示を重ねられます。

他の案はありますか。
費用より運用の簡単さを優先してください。
その説明は宿主には難しいので、専門用語を減らしてください。
記事ではなく、まずチェックリストにしてください。
対象が広すぎます。トップページだけに絞ってください。
今は実装せず、提案へ戻ってください。

AIへ一度頼んだ方針を最後まで続ける義務はありません。違和感を覚えた時点で止める方が、小さな修正で済みます。

AnthropicのClaude Code公式ガイドでも、先に調査と計画を分け、具体的な文脈を与え、テストやスクリーンショットなど確認方法を用意し、早めに方向修正する方法が案内されています。

相談と実装を分ける言葉

したいこと 依頼文に入れる言葉
相談だけ 選択肢を出し、質問したところで止まる
調査だけ 読み取り専用、変更しない
計画まで 変更ファイルと手順を示し、実行前に止まる
下書きまで ローカルの下書きだけ、本番へ反映しない
実装 承認した対象だけ変更する
公開 投稿IDやページを一件ずつ指定する
確認 変更せず、結果と未確認事項を報告する

本番公開、外部送信、予約変更、返金、削除、復元、管理者権限の変更は、相談の延長で自動的に許可しません。詳しい線引きはAI運用で起きた失敗と任せてはいけない作業で確認できます。

相談から実装へ進むときの具体的な区切り方は、AIへの「調べて」と「変更して」を分ける方法で、調査・提案・下書き・本番変更の4段階として解説しています。

画面やエラーを見せるとき

文章だけで説明しにくい場合は、スクリーンショットやエラー文を使えます。ただし、共有前に次を隠します。

  • 宿泊者の氏名、住所、電話、メール、予約番号
  • カードや決済情報
  • パスワード、二段階認証コード、APIキー
  • サーバーの接続情報や秘密鍵
  • 従業員、取引先、非公開契約の情報

エラー画面全体をそのまま貼らず、症状に必要な部分だけを使います。秘密情報が含まれるか分からないログは、技術担当者へ確認します。

相談が噛み合わないとき

前提を要約させる

ここまでの目的、確認済みの事実、私が指定した制約、未決事項を要約してください。
まだ作業は進めないでください。

認識違いを直してから再開します。

一つ前の段階へ戻る

修正案がずれているなら、細部を何度も直すより「実装をやめて選択肢の比較へ戻って」と頼みます。

別の話題は会話を分ける

予約システムの相談中に、看板猫の記事作成やサーバー更新を混ぜると、対象と承認範囲が分かりにくくなります。別の課題は新しい会話へ分け、必要な決定事項だけを文書で引き継ぎます。

最初の相談テンプレート

私は[宿の種類・規模]を運営しています。
困っていることは[普段の言葉で書く]です。
良くしたいことは[予約前の不安を減らす/更新を楽にするなど]です。

現在分かっていること:[サイトURL、WordPressかどうか、予約方法など]
分からないこと:[サーバー、管理会社、設定など]
守りたい条件:[予算、残したい機能、触ってはいけない場所]

まず現在の状況を確認し、この相談に必要な質問を5問以内でしてください。
次に選択肢を、効果、費用、作業量、危険性で比較してください。
不明な事実は推測せず、確認方法を教えてください。

今回は相談と読み取り調査だけです。
ファイル編集、本番公開、外部登録、予約、送信、決済、削除は行わないでください。

宿主さん向けWordPress運用プロンプト10選では、サイト診断、記事企画、SEO点検、安全計画、公開後確認など、目的別にそのまま使える依頼文をまとめています。

会話で決まったことを残す

重要な判断を会話だけに置くと、次の作業で見つけられません。

  • 継続して守るAI運用ルール:AGENTS.mdCLAUDE.md
  • 記事テーマと公開順:コンテンツ計画
  • 宿の現在情報:施設・営業・予約の正本台帳
  • 今回の決定と残作業:作業記録

実際の残し方はねこ宿研究所をAIで運用している実例で紹介しています。

まとめ

CodexやClaude Codeへの相談は、専門用語や完璧なプロンプトから始める必要はありません。普段の言葉で悩みを伝え、現状を調べてもらい、選択肢を比較し、宿の条件を足し、計画や下書きを確認してから、承認した範囲だけ実行します。

分からないことは「不明」と伝え、AIから必要な質問をしてもらえます。相談、調査、実装、公開、確認を言葉で分け、違和感があれば早めに止めて一つ前の段階へ戻ってください。

参考資料

※製品の画面、権限、操作方法は変わる場合があります。導入時にはOpenAI DocsとAnthropic公式資料の最新版を確認してください。

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